鉄壁のブラザー・シップ(14)【R-18】

素肌が露出している背中と尻ををしばらく撫で回した後、エプロンの布ごしにかなめの肌へ触れる。
すでに、胸の突起は布地を持ち上げて目立つほど硬くなっている。常々豊かだと思っていた胸は、こうして中途半端な布地をまとうことで、より一層存在感を増していた。
弾力のある絹のようなふくらみを持ち上げるようにして直に感触を楽しんだ後、布の上から擦り合わせる。ごわごわとした布地の感触と、布ごしのもどかしさが、かなめの感覚をますます鋭敏にしていく。
「あ…はぁ……」
不思議な感覚だった。一糸まとわぬ姿でするのと、布一枚しか変わりがないのに。どうしてこうも感じ方がかわるのだろう。男性向けのDVDや本なんかで、そういうシチュエーションが好まれるのは知っていたけれど。
ああいうのも単にシチュエーションだとかビジュアルだとかじゃなくて、案外、経験則的なものなのかもしれないな、とかなめは妙に感心した。
「……あたしも、感化されたもんね……」
しらっとした感慨にふけりつつ、宗介のベルトを外しにかかる。
考えてみれば、逃げ腰になるあまり、昨日の行為では受身一方だったのだ。二日続けてそれでは、なんとなく女が廃るような気がした。
バックルを外してファスナーをおろすと、納まり悪く丸まっている宗介のペニスを開放しようとする。かなめの細い指がそれに触れると、宗介は深い息を漏らした。
「大きくなってる時、こうやって丸まってることあるけど、こういうのって痛くないの?」
「痛くはないな。居心地が悪いのは確かだが」
「ふぅん。なんか、痛そうだけど。敏感な部分なんでしょ?」
「それはそうだが、通常は下向きに納まっているからな。上へ向こうとして布地に阻まれるのは避けられん」
「あー、右ポジション、左ポジションってやつね」
「君は、なぜそんなことを知っているのだ……」
「え? あー……へへ、女の子同士のネットワークってやつ?」
「末恐ろしい情報網だ……」
笑ってごまかすと、かなめは宗介のズボンを膝上まで下ろして、その前に座り込んだ。
「ついでに、前から気になってたんだけど。どうしてソースケの足の付け根ってヘコんでるの? 男の人ってそういうもん?」
「むぅ。考えたこともなかった」
「ほら、このおしりの下のところ。クレーターみたい。自分じゃ見えないか」
「そうなのか?」
「ひはらかっらの?」
「……その、千鳥、俺の身体に関する疑問ならば、後ほど答えよう。今は集中したいのだが……」
「ほめーん」
口いっぱいにペニスを頬張る淫猥な行為とは裏腹に、あっけらかんとかなめは答えた。
先端の切れ目に舌をあてがいつつ、袋を引っ張ったり揉んだりして強弱をつける。茎からせり出している部分を丁寧に舐めて、ひっつれるように張っている筋を舌でなぞった。
ランダムに動作を繰り返していると、たまらず宗介がかなめを膝の上に引き上げ、抱きかかえた。宗介の胴を挟み込むように開いているかなめの太ももの中心へ、余裕なく指を押し当てる。振動させるように上下させ、突起の皮を剥いたりかぶせたりを繰り返す。
「は……ひゃぁあん……」
たまらず、かなめが宗介にしがみつく。
微電流が走るような感覚に身を任せると、自然に足が開いていく。滴る蜜が、尻を支える宗介の左手を濡らした。
「あ……はっ……」
羞恥が飛んで快楽に身を任せるかなめが、触覚、嗅覚、視覚……ありとあらゆる感覚から宗介を刺激する。刺激にゆがんだ顔と、目の前にある豊かな乳房の揺れがひどく蟲誘的だ。
胸の先端は、すでに布越しでも形がはっきり見て取れるほど鋭敏になっているのに、エプロンに隠れて全貌は分からない。だというのに、裾から差し込んだ指は、まぎれもない素肌の感覚と、さらにその奥の湿り気が味わっている。奇妙なギャップが、不思議なほど宗介を興奮させた。
身体をひねるたびに漂うかなめ汗のにおいは、甘く切なく宗介を誘う。刺激する宗介の指がふやけるほど素直に反応する身体は、彼を有頂天にさせた。
「も……中でしたい……よ……」
「了解した」
艶かしく微笑むかなめに目まいを覚えながら、待ちわびた反応を引き出せたことに、宗介は心から満足した。
「あ……でもゴム……」
「問題ない。先ほど備品チェック中に失敬しておいた」
「……ずいぶんと計画的ね」
「必要悪だ」
さらりと答えると、宗介はかなめに濃厚なキスをしながらコンドームを手渡す。
キスを続けつつ、宗介に跨った状態のまま、かなめは後ろ手で器用に避妊具を装着させた。
準備が終わったのを見計らって、宗介はかなめの尻を両手でわし掴むようにして割った。ちゅっと音がして、吸着していた秘部の肉が割れる。中心に自身をあてがうと、宗介は力任せにかなめを引きずり落とした。
「は……ああっぁん……」
急激に身体の内側に感じる質量と、大きくこすれる感覚が、かなめに嬌声をあげさせる。布で秘部を覆い隠せなくなるほど開脚して、獰猛なペニスを咥え込むかなめの姿は、美しいほど背徳的で淫らだった。もっと深く咥え込もうと自ら腰を振るその姿は、憐れなほど健気で、宗介の熱を急激に上げていく。
「すごい……搾り取られそうだ」
「ふっ……あぁ……」
子どものように宗介にしがみつくと、かなめは自ら指で秘部の肉を押し広げて、突起を宗介の陰毛に擦り付けた。上下に揺れるたび、芽からの刺激と内壁をする感覚の2つの刺激が背筋を駆け上がる。
「あーっ…あ……!」
「ちど……り…」
かなめが角度を変えてより大きい快感を得ようとするたび、宗介にも新たな刺激が加えられる。懸命に快楽の糸を掴もうとするかなめを見ているうち、自然と尻を掴んでいた指が彼女の後穴を探っていた。すでにそこも滴る蜜で濡れており、第一関節まで容易に差し込むことができた。
「なぁっ…だえ……みっつなんて…あたし……だめっ…!」
「くっ……すまん…俺もこれまでのようだ……!」
ひときわ大きくかなめが収縮し、徐々に弛緩していく。一呼吸遅れて、宗介がかなめの中で数度跳ねた。

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