過保護なシスター・アクト

いらついていた。無性にいらついていた。作戦で三日間徹夜状態で敵の動向を探った時でさえ、今よりは冷静でいられたはずだ。恐怖にも痛みにも屈しない戦場のプロが、今やストレスの限界を突破しようとしていた。
「エンコーディング速度低下。やはり、この方式では演算に時間がかかりすぎませんか」
「んーと。サードプロットを開いてみて。そっからのアクセスを、こっちのコードで試してみてくれる? アクセス、早くなるかも」
「了解。試行します」
「……ほら! やっぱり!」
「的確な指示と対策、感謝いたします。また完成に一歩近づきましたね。ミズ・チドリ」
「どういたしまして。一緒にがんばりましょ、アル」
うれしそうな黄色い声と、無機質ながらうれしそうな———少なくとも、宗介にはそう聞こえた———声が、ますます宗介の不機嫌をあおった。
決して広くはない、レーバテインの肩の上に、宗介とかなめは座っていた。かなめの膝にはラップトップ・パソコンが乗っており、そこからレーバテインの首筋へと数本のケーブルが伸びている。画面上を滑るように羅列されていくプログラム言語は、当然ながら宗介の理解の範疇外だ。
彼女は、10センチも手を伸ばせば届く距離にいる。これといって脅威や障害は見当たらない。
だというのに。なんなのだろう、この果てしない疎外感は。かなめが叩くキーボードから響く、ぱたぱたいう音さえ耳障りだ。いつもなら、頼もしささえ感じるというのに。
「うし! じゃ、あとはこっから逆アセンブリングしてデバッグしておいてね。検証が終わったら、また試してみよ」
「了解です。完成が楽しみです」
アルの言葉ににっこりうなずいたかなめが、膝においたパソコンのふたを閉じようとする。作業の終了を感じ取り、宗介の機嫌がほんの少し上向きかける。
「ところで、ミズ・チドリ。先日おっしゃっていたクレマ・カタラナの生成法を検索しておきました」
「えっ、マジで!?」
「肯定です。現在、そちらの端末へデータ送信中です」
ぱっと顔を輝かせて、かなめは閉じかけたパソコンのふたを再び開いた。画面には、『スペインのデザート♪』いう見出しとともに、詳細なレシピが表示されていた。
「ありがとー! 作ってみたんだけど、なんか味が違うなって思ってさ」
「引用元はスペイン語でしたので、僭越ながら日本語訳しておきました」
「気がきくわねー! どっかの誰かにも見習わせたいくらいだわ。……へー、レモンの皮か。なるほどねぇ」
「千鳥『どこかの誰か』とは、もしかして俺を指しているのだろうか」
「味わえないのが残念です」
「そうね、さすがにアルは食べられないものね。あ! でもさ、せっかく探してくれたんだし、今度作って持ってくるわよ。食べられなくても、一緒に見て楽しむくらいはできるでしょ?」
「肯定です。楽しみにしています」
「千鳥、スペイン語ならば俺も少しはかじっているぞ。必要とあらば役に立てるはずだ」
「世界中引きずり回されるのは勘弁だったけど、こうして世界のいろんなところの美味しいものを知ったのは数少ない救いよね」
「肯定です。何ごとにも教訓があるものです」
目をつぶって、しみじみと首を振るかなめに、アルが同意する。
「安心しろ、千鳥。そのようなことはもう二度とないと約束す……」
「ご安心下さい、ミズ・チドリ。そのようなことはもう二度と起こらないと約束します」
「……ううっ……ありがと、アル……」
限りなく昭和のにおいを纏ったかなめが、鼻をすする。なぜだかしんみりするかなめとアルの空気をまったく読まずに、宗介が会話を続ける。
「千鳥、やはり護衛強化が必———」
「あーもう、さっきからなんなのよ、あんたは! 人が感傷にひたってるっていうのに!」
「軍曹殿。現在ミズ・チドリとBAda言語プログラミングおよびカタルーニャ地方の郷土嗜好品について協議中です。ご意見がありましたら、ぜひお聞かせ下さい」
「ぐっ……」
どちらの話題も、およそ加われる要素など見当たらない。泥試合になりそうな宗介とアルの様子を見て、かなめが事態の収集に動いた。
「はいはい、そこまで! じゃ、アル。また後でね」
「『了解』」

格納ドッグから食堂へ向かいながら、かなめが宗介にため息をついた。
「もう、どうしてあんたらそんなに仲が悪いわけ? ドンパチやってる時はあんなに息があってるってーのに」
「それは違う。たんに戦略的利害が一致しているだけだ」
「もー……」
食堂の列に並びながら、宗介とかなめは不毛なやりとりを続ける。いわく、『昔の人は仲よきことは美しき哉と言ったもんだ』、『醜さあってこその美しさだ』、『あんたには情緒が足りない』云々。およそ建設的とはいえない会話が繰り広げられる。中でも、先ほどかなめとアルが打ち合わせていた、新型補助ユニットの増設に話が進むと、二人の弁舌はますますヒートした。
「なによ、それじゃ、あんたは必要ないっていうわけ!?」
「肯定だ。ただでさえ電力を食う機体だというのに、さらにユニットを増設をする必要はなかろう」
「なによ! いったい誰のためを思ってだと……」
「相変わらず仲いいわねー、二人とも」
かなめがトレイを振りかざしたところで、マオが声をかけた。それまでは面白がって放っておいたのだが、さすがに他の隊員に迷惑をかけるのは問題があると判断したらしい。
「マオ、そこは俺が並んでいたのだが……」
「レディーファーストよ。これ、世界の常識」
果てしなく理不尽な気がしたが、宗介は大人しくマオに順番を譲った。
「ソースケ。カナメはあんたのために補助ユニットを開発してるんだから。もっと寛大になんなさい。カナメも、意地はってソースケの相手しない。ついでに、公共の場で痴話ゲンカしない。分かった?」
「……はい」
「了解」
『よし』と浅く頷くと、マオはご褒美とばかりに、宗介とかなめのトレイへデザートのコーヒーゼリーを乗せた。

「そういう時はだなぁ、『俺のために、健気でカワイイやつだぜ……』とかいって、ガバっといくんだよ! これで万事オーケー! 分かりやがる? ネクラ軍曹?」
「もうすこし、サガラ軍曹にあったアドバイスをしてやったほうが……」
シャワーの水音がひっきりなしに響くのをものともせずに、定例訓練の後のSRTメンバーが世間話をかわす。常人なら、とてもではないが、うるさくて会話などできない状況だ。戦場のスペシャリスト集団は今、厳しい訓練によって身についた優れた聴力を、恐ろしく下らない方面で発揮していた。
「ま、それは冗談にしてもだ。ソースケお前、たまにはカナメを解放してやれよ。学校でも家でもココでも、ほとんど一緒にいるんだろ? AIにまで嫉妬されちゃ、カナメも息苦しいと思うぜ」
「俺は千鳥の護衛だ。共に行動せねば彼女を守ることができない」
「護衛っつーか、番犬だな。ここまでくると」
「用心深いのはいいことだと思いますけどね。あー……大尉は、どう思います?」
くり返される宗介とクルツの押し問答を何とかしようと、ヤンはクルーゾーの介入を求めた。
「俺に話をふられてもな。とにかく、個人の事情はともあれ、開発に支障を来すようなジェラシーは控えてほしいものだ」
クルーゾーは落ち着き払って苦笑した。引き締まった裸を隠しもせず、個室になっているシャワールームを抜けてロッカールームへ向かう。残された3人は、それが至上任務であるかのように、『ある一点』に視線を集中させながら、シンクロした動きでクルーゾーの姿を目で追った。
「……アレだ。ソースケ。ああいう、デカい男になれ」
「……大尉……一生、ついていきます……」
「うむ。さすが大尉殿だ。勝てる気がせん……」
クルーゾーが吸い込まれたロッカールームへの扉を、3人は真剣な顔で見つめていた。

「でね、ソースケのヤツ、『電力のムダ遣いだ』なんていうのよ!?」
『まったくナンセンスな意見です』
「ホントよね! ったく、誰のために貴重な3連休まで潰して、機械いじりなんてしてると思ってるのかしら!?」
『軍曹殿のためですね』
「そーよ! まったく、あたしがどんだけソースケのことを心配してる……と……」
勢いで本音をこぼしたかなめが、きまり悪そうに肩の上からアルを見上げる。
「はめたわね……」
『否定です。ミズ・チドリ、あなたのフラストレーションの軽減をはかったまでです』
うー、と恨めし気な目をかなめはアルへと向ける。
『ミズ・チドリ。現在開発中のユニットの着想、開発のすばらしさは言うまでもありませんが、軍曹殿の生還率を上げたいというその気持ち、私はとても嬉しく思います』
しれっと(少なくとも、かなめにはそう見えた)アルが話題をすりかえる。
『私のフラグが立った、香港での一件を覚えていらっしゃいますか』
「うん。あれで、ラムダ・ドライバが自由に発動できるようになったんだよね?」
『肯定です。あの時の軍曹殿の戦果は、それまでとは段違いのものでした。その理由を尋ねた私に、軍曹殿は『考えることだ』と言われました』
「ふぅん……。それで、結論はでたの?」
『肯定です。結論から言うと、ミズ・チドリ、あなたは軍曹殿にとって行動指針そのものです。あなたへの思いが強くなるほど、軍曹殿の能力は向上する。それに伴って、私も進化していきます』
「や、やだな。照れるじゃない……」
『その必要はありません。ですから、今回のユニット開発をあなたから持ちかけられた時は、本当にうれしかった。感謝と敬意を表します。ミズ・チドリ』
「あ、ありが……と……。……ソースケは、歓迎してないみたいだけど、ね……」
寂し気に苦笑しながら、かなめが所在なくユニットから伸びたケーブルを弄ぶ。
『心配無用です。この補助ユニットの効果を見れば、軍曹殿も納得せざるを得なくなるでしょう』
「そっか、そうよね……! うっしゃぁ! アル、がんばりましょう! もう一息よ!」
『了解。あとは、ソフトウェアエンコードの負荷軽減問題さえ解決されれば、すぐにでも運用可能です』
「あ、そうそう、基本性格設定と音声サンプリングの中枢コアが入る、ノースブリッジ接続用のチップセットなんだけど……」
『それについては、すでに私が用意済みです』
志気を高めたかなめとアルが、ふたたびがちゃがちゃと金属音を響かせはじめた。

格納庫の入り口で、一人と一機の会話を伺っていた宗介は、顔をしかめていた。嬉しいような、悔しいような……でもやっぱり蚊屋の外で放置されているような、もやもやとした奇妙な気分だ。
それは宗介を激しく揺さぶる感情ではあったものの、あいにく他の者に察知してもらうには、彼の表情は変化に乏しすぎた。
「何してるのかしら? サガラ軍曹は」
「あれに似てない? このあいだサッチーが持ってきた日本のドラマの……」
「『家政婦は見た!』ですか?」
「それそれ。でもあれ、なんでナニーが主役なの?」
「あれは、ナニーじゃなくて家政婦っていう……」
ドッグの入り口で立ち尽くして考え込む隊員の姿に、通りがかったノーラとサチは怪訝そうな顔をした。が、宗介だと分かると、『サガラ軍曹の奇行は日常茶飯事』と納得して、何事もなかったように通り過ぎて行った。

「でっ! ニカラグア!? ちょ……明後日までに日本へ帰れるんでしょうね!? 火曜は藤咲の古典がっ……!」
「突然のミッションだったので、カナメさんも連れて行くことになってしまって、申し訳ないんですが……」
ミッションの遂行地を知らされたかなめは、顔を引きつらせて青ざめた。トゥアハー・デ・ダナンの驚異的な推進力をもってしても、3連休中に日本と中南米を往復するのはぎりぎりだろう。
「お、降ろして! あたしとソースケだけここで降ろして! た、タクシー!!」
「落ち着け、千鳥。深海300メートルを走行するタクシーは存在しない」
「あんたはっ!! なんでそんな落ち着いていられるのよっ!? ソースケ、あんた古典の単位ぎりぎりなのよ!? 分かってんの!?」
かなめが宗介の胸ぐらを掴んで、激しく揺さぶる。半狂乱になって叫ぶかなめに、宗介は自信満々に言った。
「問題ない。予定通り作戦を遂行すれば済む話だ」
「一番問題ある本人がえらそーに……」
かなめが力なく宗介につっこむ。すでに、ここは深い海の中だ。あれこれ文句を言ったところで、どうすることもできない。
「大丈夫です。計算上では、2時間ほど余裕がありますから。うちの隊員は優秀ですし」
あと5時間でカリブ海ですよ、と無情かつにこやかにテッサが告げた。

「パンツァーファウストがここまで出回っているなんてね。価格破壊が進んだもんだわ」
通信回線を通じて、マオがボヤいた。
密林の向こうから、ひっきりなしにグレネードランチャーが放たれている。精度は高くないからダメージは受けないものの、これでは近付くことができない。
「二次大戦で余ったヤツが、ソ連経由でドカドカ輸入されてるって話だ。ったくハタ迷惑な」
「ダメージは軽微だが、時間が痛いな。ウルズ7、新開発した補助ユニットの使用を許可する」
ミッション時間を気にしたクルーゾーが、宗介に命じた。持久戦に持ち込まれては、電力を消費し続けるアーム・スレイブには分が悪い。
「ウルズ7、了解」
『また、ぶっつけ本番ですか』
「うるさい。このままでは、火曜日の授業に間に合わなくなる。さっさとやれ」
『了解』
レーバテインの左肩から、バレーボールのような球体が飛び出した。瞬時に遷音速へ達したかと思うと、パンツァーファウストの射出地点へと、まっすぐ向かって行く。
「む……。ただの熱源誘導型ロケット弾ではないか」
『否定です。コンソール・モニタをご覧下さい』
視線を戻すと、レーダーにはくっきりと地形が写し出され、無数の目標が捕捉されていた。
「なるほど。高精度の捕捉レーダーというわけか」
『肯定です。ですが、それだけではありません。軍曹殿、ボクサー2の発射を』
「?」
『発射を。実際見ていただければ、効果のほどが分かるかと』
AIの物言いにかちんと来ながらも、宗介はとりあえずトリガーを引く。いつも通りのアクションと反動。なにも変わらない。が、問題はその弾道にあった。
「な、なんだぁ? どこ撃ってんだよ、ソースケ!?」
「わ、わからん……。弾が勝手に……!」
直進するはずの何十発という弾丸が、ひとつはくねり、ひとつは蛇行し、ひとつは旋回して……といった調子に、それぞれ違った軌道を描く。まるで、磁石に吸い寄せられるように、迷うことなく弾道を変えると、各々勝手な方向へと弾道をねじ曲げてそれぞれの目標を目指して疾走し、着弾した。
SRTメンバーが呆気にとられる中、密林のほうぼうから閃光があがる。その後、雨あられと降り注いでいたグレネードランチャーがぴたりと止んだ。
『成功です。敵の主力残弾を殲滅した模様です』
ご丁寧にオープン回線モードで、アルが新型ユニットの初陣成功を報告した。
「……つまりアレは、敵の残弾を見つけだして、そこへ自動的に自弾を誘導する……ってこと?」
『そうです。ジャパニメーションから着想を得て、ミズ・チドリと開発したオールレンジ攻撃空誘ユニットです。名付けて、ファンネ……』
「だあああ! それ以上は言わなくていい! いろいろ複雑な問題が起きるから!」
「技術的問題や、著作権的問題は後だ。一気にカタをつけるぞ」
いち早く自失状態から立ち直ったクルーゾーに続いて、残された3機も密林へと走った。重火力を奪われたテロリストたちは、つぎつぎと拘束されていく。中には残った小銃で抵抗を見せるものもいたが、アーム・スレイブの前では無力に等しい。等しいはずなのだが———
「アル、補助腕でそちらの弾薬庫の陰にいる者を……。アル!? 何をしている!」
『申し訳ありません。私は現在『彼女』の護衛で手一杯です。他をあたってください』
見れば、アルは補助腕2本を器用に使い、包み込むようにして飛び回る空誘ユニットを守っていた。その行動と言動だけでも十分驚いたというのに。さらに宗介を仰天させたのは、空誘ユニットが発した音声だった。
『ちょっと! あたしは大丈夫だってばっ! ちゃんと仕事しなさいよっ!』
『あなたは今日初めて戦場へ出たばかりです。危険です。護衛が必要です』
『あたし、アルと同じ装甲でできてるのよ? あんなちっこい銃くらいで傷付かないってば』
「ち、千鳥……?」
『肯定です。基本性格設定と音声サンプリングにミズ・チドリを使用しました』
「勝手になにを……」
『軍曹殿に許可を得る必要性を感じません』
「なんだと……」
『アル、ソースケ、こっち! あそこにまだいるわ!』
「『了解』」
命じられて、一人と一機は口論を打ち切った。『彼女』の指令どおりに、きびきびと動く。すでにあらかたテロリストを拘束した残りの3機が、遠くから生暖かい視線を送っていた。
「……なんてゆーか、『子どもの運動会に、思わず飛び出していく保護者』って感じ?」
「いや、『妹に振り回されてる兄二人』が近いだろ」
「完成には、まだまだ課題が多いようだな……」

「ええ〜!? なんで!? 成功したんでしょ!? なんでダメなのよ!? なんか不具合でもあった?」
帰投後の格納ドッグで、かなめが不機嫌そうに大声をはりあげた。彼女の不満を苦笑して受け流しつつ、クルーゾーが言い聞かせる。
「なんでもだ。ほかのアーム・スレイブはとにかく、レーバテインには搭載できない」
「ごめんね、カナメ。せっかく作ってくれたのに」
『私も納得できません。事情の釈明を要求します』
共同開発者であるアルが、理由の開示をもとめる。
「ンなの、お前とソースケが冷静でいられなくなるからに決まってんだろ」
不満そうなかなめとアルへ、クルツが呆れたように言った。
「そんなことはない。俺は冷静だ。あのユニットの名称を考え付くほど精神的に余裕を持っている」
かなめが差し入れたクレマ・カタラナをぱくつきながら、宗介が反論した。
「ほぉ? どんな?」
「うむ。俺の飼い猫のシロから着想を得た。名付けて、ハ……」
「だあああ! だから、そのネーミングはヤバいっつーの!!」

『アル、何の騒ぎ? あれ?』
『聞いてはいけません。教育に悪い』
補助腕で持ち上げていたクレマ・カタラナを、そっと脇によせる。
足下で騒ぐ人間たちの騒ぎが耳に入らないように、アルはそっとユニットを抱え込んだ。

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